BAD & BAD【Ⅱ】
弘也が私を呼んで、何かを自慢するように得意げに笑った。
こいつ、何がしたいの?
誰が1番早く私をイラつかせられるか大会?それなら弘也がぶっちぎりで優勝だよ、おめでとう。
……って、あれ?
何か違和感を感じると思ったら。
「髪色と目の色が戻ってるー!」
「ふふんっ」
目の色は度なしのカラコンを外せばいいとしても、もう元の髪色を染め直したの?仕事早いね。
やっぱり、たかやんは茶髪、弘也はみかん色だよね。これが1番いい。
「あ、戻ってるって言っちゃったけど、皆は事情聞いたの?」
私の問いかけに、作戦参加メンバー以外が首を傾げた。
聞いてなかったんだ。
髪色を自慢するんだったら、私が来る前に話しておけよ。段取り悪いな。
「じ・つ・は~、僕と鷹也は月曜から入れ替わってたんだよ~ん」
「えっ、そうだったの?全然わかんなかったよ!」
師匠、目をきらめかせて興奮しないでください。