BAD & BAD【Ⅱ】




弘也が私を呼んで、何かを自慢するように得意げに笑った。


こいつ、何がしたいの?



誰が1番早く私をイラつかせられるか大会?それなら弘也がぶっちぎりで優勝だよ、おめでとう。



……って、あれ?

何か違和感を感じると思ったら。



「髪色と目の色が戻ってるー!」


「ふふんっ」



目の色は度なしのカラコンを外せばいいとしても、もう元の髪色を染め直したの?仕事早いね。


やっぱり、たかやんは茶髪、弘也はみかん色だよね。これが1番いい。



「あ、戻ってるって言っちゃったけど、皆は事情聞いたの?」



私の問いかけに、作戦参加メンバー以外が首を傾げた。


聞いてなかったんだ。



髪色を自慢するんだったら、私が来る前に話しておけよ。段取り悪いな。




「じ・つ・は~、僕と鷹也は月曜から入れ替わってたんだよ~ん」


「えっ、そうだったの?全然わかんなかったよ!」



師匠、目をきらめかせて興奮しないでください。



< 516 / 730 >

この作品をシェア

pagetop