BAD & BAD【Ⅱ】
朔が総長って、やっぱり似合わない。
弱い長のいる黒龍は弱そうだなあ。私1人でも潰せちゃいそう。潰さないけども。
「いった!!」
「その顔、やめろ。無性に苛立つ」
考えていたことが顔に出ていたのか、朔にバシッと後頭部を叩かれた。
うぅ、後からくる叩き方しやがって。
理不尽だ。
私、どんな顔してたんだろう。
「俺、お前は一生独身だと思ってた」
「唐突にひどいこと言うな」
平然と毒を吐かれた。
真顔で悪態つくな。
頭の痛さと重なって、なおさら気分が不快になったよ。
「彼氏いない歴=年齢で、ずっとガキみてぇにはしゃいでるんだと、思ってたんだ」
「そんな寂しい将来、想像すんな」
さらに毒を追加された。想定外だ。
山盛りの毒のせいで、私のメンタルはボロボロだよ。