BAD & BAD【Ⅱ】
『なんで私達、こんなところにいるの?』
わけがわからなくて腕を振ったら、ジャラ……と金属音がうっすら響いた。
ジャラ?
音のした方に顔を向けると、そこには……
『な、な、なんじゃこれー!!』
……手首に巻き付いた鎖がありました。
やけに腕が動かしにくいと思ったら、こういうことでしたか。なるほどなるほど……じゃねぇよ!
『は?どうなってんの?』
とりあえず鎖を解こうと試行錯誤を重ねてみたが、何をやっても取れなかった。
え、ちょ、嘘でしょ。
『なんで取れないの!?』
きつく縛りすぎだろ。
誰だよ、私を縛った奴。まじふざけんな。
こうなったら最後の手段だ。善兄に手伝ってもらおう。
『善兄、ちょっとこれ取ってくれない?』
『やだ』
『……はい?』