BAD & BAD【Ⅱ】




世の中は、そういう理不尽で横暴な間違いで溢れている。


知らないうちに、皆、罪を背負ってる。



だけど、間違いを間違いだと気づけたのなら、反省に反省を重ねて正直に謝れたのなら。


罪を消せはしなくても、罪を軽くするくらいしてあげてもいいんじゃないだろうか。




「たった一度見捨てたからって、謝っても許されないと思ったの?」


「それは……っ」


「私達、そんな他人行儀な、浅い関係じゃないでしょ!?」



言い淀む真修に、唇を尖らせる。



許さない、なんて、憎めるわけがないじゃん。


善兄みたいに強くも怖くも病んでもない、真修を嫌う?ありえない。




「たったそれだけのことで、幼なじみの絆が簡単に切れるかっ!バーカ!!」




あぁ、涙がこみ上げてきた。


真修のせいだ。どうしてくれるんだ。



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