BAD & BAD【Ⅱ】
今、初めて知ったんだ。
真修が私に会いづらいと思っていたり、私を避けていたりしてたこと。
放課後や休日に遊ぶ機会こそ減少していったけど、学校で会えば必ず挨拶をしてくれた。
忘れ物をしたら、笑顔で貸してくれた。
あの事件の日、一心不乱に私を探してくれた。
神雷で一緒にはしゃいだ。
私の無茶に応えてくれた。
……ねぇ、真修。
これらのどこで、真修が私を避けてるって気がつけばいいの?
「バカ、ほんとバカ、バカすぎるよ」
そういうのは避けてるって言わないんだよ、バカ。
目頭が熱くなって、口の端を引き締める。
『……はぁ、仕方ないな』
どんな気持ちで、私を神雷に迎え入れてくれたの?
『幸珀、俺……っ』
どんな気持ちで、私を追いかけてきてくれたの?
『幸珀、大丈夫?』
どんな気持ちで、私を心配してくれたの?
『今度、久し振りに3人で遊びたいね』
どんな気持ちで、遊びの提案をしてくれたの?
『あっ、幸珀!遅かったね』
どんな気持ちで、私を待っててくれてたの?