BAD & BAD【Ⅱ】




今、初めて知ったんだ。


真修が私に会いづらいと思っていたり、私を避けていたりしてたこと。




放課後や休日に遊ぶ機会こそ減少していったけど、学校で会えば必ず挨拶をしてくれた。


忘れ物をしたら、笑顔で貸してくれた。


あの事件の日、一心不乱に私を探してくれた。


神雷で一緒にはしゃいだ。


私の無茶に応えてくれた。




……ねぇ、真修。


これらのどこで、真修が私を避けてるって気がつけばいいの?



「バカ、ほんとバカ、バカすぎるよ」



そういうのは避けてるって言わないんだよ、バカ。


目頭が熱くなって、口の端を引き締める。





『……はぁ、仕方ないな』

どんな気持ちで、私を神雷に迎え入れてくれたの?



『幸珀、俺……っ』

どんな気持ちで、私を追いかけてきてくれたの?



『幸珀、大丈夫?』

どんな気持ちで、私を心配してくれたの?



『今度、久し振りに3人で遊びたいね』

どんな気持ちで、遊びの提案をしてくれたの?



『あっ、幸珀!遅かったね』

どんな気持ちで、私を待っててくれてたの?




< 635 / 730 >

この作品をシェア

pagetop