BAD & BAD【Ⅱ】
新たなエピローグ
二度目の監禁に決着がつき、バイクで颯爽と洋館に戻り、桃太郎特製巨大ケーキを食べながらバカ騒ぎした。
あれから、風のように時は過ぎ……。
気づけば、季節は、春に移り変わろうとしていた。
3月12日、金曜日。
私が通う学校でも、師匠達が通う学校でも、今日は卒業式。
卒業式が終わり、片付けも終わった後、私は一度帰宅した。
今となっては着慣れた学ランを羽織り、男装をする。
今日の私も最高にイケメン!
自画自賛しながら玄関で靴を履き替えていたら、お母さんがリビングから顔を覗かせた。
「あら?なんだか今日は一段と気合いが入ってる格好してるわね」
「今日は卒業記念パーティーだからね!」
「神雷で?」
「うん!だから気合い入れたの!どう?かっこいいでしょ?」
「ええ、女の子だとは思えないくらいかっこいいわ」
なんでだろう。
褒められてる気がしない。