BAD & BAD【Ⅱ】
キスの雨が止んで、今度は正面から抱きしめられた。
あったかいなぁ。
凛の温もりも、匂いも、大好き。
「幸珀」
「うん?」
「愛してる」
「……うん、私も、愛してる」
温かく抱きしめ返せば、ぎゅっと力を強められて、危うく「うぎょっ」と乙女らしからぬ声を出すところだった。セーフ。
愛って、もっと残酷で苦しいものだと思ってた。
けど、違った。
こんなにも愛おしくて、優しいものだったんだね。
ねぇ、凛。
愛を教えてくれてありがとう。
愛してくれて、ありがとう。
これからも私と愛し合ってくれますか?