BAD & BAD【Ⅱ】
1時間後。
たかやんが起きて、予想通り雷を落とされた。
最後の最後まで土下座する破目になるとは……。とほほ。
パーティー参加者全員で広間を大掃除するところも、いつも通り。
最後だからって特別扱いしないのが、たかやん流だ。
「おチビちゃんは高いところ無理っしょー?僕がやってあげるよ。僕は背が高いからねぇ」
「ドヤ顔すんな」
「恨むなら背が低い自分を恨みな~」
「むっかつく!!」
やはり、桃太郎は目標の180センチに達することができなかった。
陰ながら、1日牛乳5パック飲んだりして努力してたのに、残念だったね。
「おいそこ!口じゃなく手ぇ動かせ!」
たかやんに注意され、弘也と桃太郎はすぐさまお口をチャックした。
「師匠、どっちが早く水拭きを終えられるか、勝負しませんか?」
「いいね、しよしよ!」
「幸珀と京も真面目にやれっ!!」
清掃隊長、すごい顔。あれじゃ鬼も逃げるよ。
とばっちりに素直に引き下がったと見せかけて、師匠と勝負した。結果は師匠の圧勝だった。悔しいー!