1st love
朝、というか昼近くに目が覚めた。
アキラはまだ起きていないみたいで、あたしはアキラの寝顔を眺めた。
眺め始めてしばらくしないうちに、
「いつから見てたの?」
と、恥ずかしそうにアキラが言った。
―もしかして起きてたのかな?―
アキラも起きたからあたしはテレビをつける。もういいともが始まっていた。
今日もちょっと天気が悪いし、小雨が降ってる。
家の中はすごく静かで、みんなもう出かけてるみたいだった。
「お昼マックでいい?」
「うん、あたしも一緒について行くよ」
「雨だし、チャリで急いで行ってくるから待ってろ」
と言うとアキラは行ってしまった。
あたしはチャリをこぐアキラを、アキラの部屋から見送った。
気づいたら、テーブルの上にアキラの携帯が置きっぱなし。
―アキラ持っていかなかったんだ―