零度の華 Ⅰ


「SQUELETTE(スクレット)が本格的に動き始めたぞ」



あたしは外からゆっくりと雲雀の方へと視線を向ける


雲雀はというと、あたしの視線に気づくも前を見ながらサイドミラーを顎で指した


サイドミラーを見た後にバックミラーを見ると、あたし達の乗っている車と同じ黒い車が1台あけて後ろにいるのが確認できる




『随分と早いな。この車を特定されているとなると、誰かが情報を送ったんじゃないのか?』


「俺が送ったと言いただろうが、生憎、今回は俺じゃねぇよ。内部にいるか、どっからか手に入れたんだろう」



雲雀はあたしをわざと危険な目に合わせる



イタリアでマフィアの殲滅(せんめつ)を一人でやる仕事の時に、顔写真やあたしについての情報をわざと相手側に渡した





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