零度の華 Ⅰ
そのため、どこに行っても狙われて命が危なかった
雲雀はあたしが帰ってくると「楽しかったか?」と笑顔で毎回聞いてくる
最初は傷をたくさん作ってきて、面白さも感じなかったが、今になってはそうでない
そうやって、雲雀はあたしを使って遊びを楽しんでいる
命を落とさないギリギリのところで色々と仕組んでいる
あたしだからできることであって、あたし以外では誰もできない
誰かの玩具になるのは屈辱的ではあるが、今となっては楽しくて仕方ないので良しとしている
『そいつ炙り出して殺るか?』
「外部なら殺しを許可する。殺り方はお前に任せよう。内部だった場合は俺の前に連れてこい」
『御意。アレの方は?』
信号が青に変わり発進する車