零度の華 Ⅰ
降りる必要なんてどこにもないのにわざわざ見られるなんて、馬鹿なことをするもんだな
そう思って横に並んで来た雲雀を見るとサングラスをはめて一部顔を隠していた
『そんなことするくらいなら中に入ってろよ』
「雪女と呼ばれる羽空が行くところはどんなところか一度見てみたかったからな」
意外と普通みたいだなと見て一言
どんな高校を想像していたのか分からないが、なんとも間抜けた言葉が返ってきた
「拝見もできたし、俺は帰る」
人前だというのにでこにキスを落とし、じゃあなと笑顔で帰って行った
この場に黄色の声と鋭く赤色の目を残していく
やりたい放題やってくれる奴だ