零度の華 Ⅰ
「ラン。そいつに関わるな。タカ、なんで此処に連れてきた?」
青髪に赤のメッシュが目立つこの男は鮫島凍眞ーサメジマトウマー
光華の特攻隊長を務め、喧嘩早くキレると面倒な奴
でも、チームの中では1番と言っていいほどの仲間思いな奴という情報だ
こいつは、鮫島ということからサメって呼ばれている
光華では、幹部以上の奴の名前に動物の名が入っていることから、その動物で呼ぶようになっているみたいだ
まるであたし達のようだな
「サメ、羽空ちゃんに失礼じゃない!!なんでそういうことを言うのよ!!」
「ラン、落ち着いて」
「トラ、落ち着いてなんていられないわよ!関わるな、なんて言い方は失礼でしょ‼︎」
「ランの気持ちは分かった。先ずはタカに聞いておきたいことがあるから、説明は後でな」
「ムゥッ。分かったわ」
頬を膨らませて、怒りを露わにしている愛川は黙った