零度の華 Ⅰ
梟銀夜はえらく懐かれているな
そんなことを考えているとクロスラージ・ローズがやってきた
手伝ってと一言かけると組員らが動き出す
「お前はここにいろ」
そういうと梟銀夜もここから出ていった
携帯を開くと19:50の数字
時間から推測するに丁度、夕食といったところか
それが分かると携帯を閉じポケットへとしまう
メールや電話がきていたが返信しなかった
引き戸が再び開かれ組員が入ってくる
手に持っているのは大皿
夕食の準備をしていると確信ついたあたしは手伝えることはないかと尋ねる
「大丈夫ですよ。それにお客様なんですからゆっくりとしていてください」
あたしは素直に言葉を聞き入れ、ただジッと待っていた
その後、大皿や小皿を持った男達がゾロゾロと入ってくる
並べ終わり食事ができるときに、男が1人入ってくると男達が一斉に声を発した
「おかえりなさい、組長」
「あぁ、ただいま。おや、お客さんか」
あたしに気づいた梟銀夜の父