零度の華 Ⅰ



「随分と詳しく知っているな。そんな簡単に分かるような情報じゃないぞ」


『あたしより劣っている情報屋に情報を守ってもらうからだろ。寧ろ、簡単に開けて破った感じはなかったよ』



嫌味たらしく言うも、声をあげたり殴りかかるような行動を見せることはなく睨み合いだけ


「それを誰かに話したか?」


『誰にも話してなどいない。まだ、あたしだけしか知らないから安心しろ』



これだけの情報が洩れることになると、梟組は潰されてもおかしくない


五月雨同盟に入っている時点で、梟組を潰したいと思っている組はたくさんいるからな



「俺達と手を組まないか?」


『あたしが誰かに付くことはない、それに、先客がいる。ソイツにしか付く気がない』


「先客とは誰だ」




ここにきて梟銀夜が口を開く

あたしは鼻で笑う


これを言えば大概の奴があたしの正体に気づくだろう


でも、コイツ等がどんな表情をするか見物でもある



あたしの心を高ぶらせ、遊び相手となってくれるのであれば、それでいい



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