零度の華 Ⅰ
女の格好で仕事することがなかったが、男だと女受けが良くなり殺しの仕事が増える
「お前がICE(アイス)だったのか」
未だに納得がいかない様子の梟銀夜
納得してもらう理由もないから、これ以上何も話すことはない
『話がそれだけなら席をはずす』
そういってあたしは部屋を出て軒下へと移動する
プルルルーーーー
「狼(ロウ)か」
『雲雀。おそらく明後日がアレの日だ』
「明日、テストを含めた仕事だぞ?できるのか?」
『ギリギリだな』
明日は里見忍が初めて1人で多くの数を相手にする
あたしと雲雀はただの付き添いであり、殺し屋として仕事をこなせるかどうか判断する
明日のあたしは体が重く、いつも通りのような動きができない
「足手まといになるなら外れろ」
『あたしを誰だと思っている。問題ない』
「フッ。そうだな。明日、一度俺のところへ来い」
『御意』
それを最後に電話を切る