零度の華 Ⅰ

『お前達も同じようなもんだろ?』


「違う!!俺達はお前達とは違う!!」


『何も違わない。簡単に人を騙し殺す。そうだろ?』


「俺達は人を殺さない!人を殺すことを楽しむお前等と、一緒にするな!!」



あたし達みたいな異常者と同じは嫌だということか

梟組は殺さないわけではなくて、殺せないの間違いないだろ


警察と手を組んでいたら殺しなんて出来ないよな

中にはいるんじゃないのか?

胸の内に殺したい程に復讐を思う奴が、人を騙している奴が



あたしには梟組のことに口を挟む気はないから、言葉にはしない


それよりも早くこの場を去りたい





『俺達は帰る』



殺気を含めて言う

早くこの場を去るには、動けなくするのが1番だと思ったから


案の定、ここにいる全員が殺気に怯える


もちろん、燕(スワロー)も雲雀(ラーク)も







雲雀(ラーク)はあたしの殺気を受けたのは久々だな


でも、まだまだ本気で殺気は出してない






本気になることはない







あたしは腕時計に目を移すともう午後10時30分を過ぎていた



帰らなければまずい

ここで無駄な時間を費やす気はさらさらない




それにこいつ等の前で寝るなんてことがあってたまったもんじゃない



あたしは1人歩き出し、出口を塞いでいる梟組の方へと歩いていく




あたしが歩いていき、ハッとして雲雀も里見忍もあたしの後ろについてくる




「通すかよ」


梟銀夜はあたしの前へと立つ


何も言わず殺気だけを放つ




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