零度の華 Ⅰ
それだけで身動きがとれなくなる梟組
なるべく雲雀と里見忍には伝わらないようにコントロールをした
動けるなると困るから
あたしは簡単に梟銀夜の横を通り過ぎ、次々に梟組の奴らを抜いていく
そして、何もなく出口まで出る
『早くサツである鷹見に電話した方がいいぞ。まぁ、何も残ってはいないがな』
そう言ってあたし達は車へと着く
その瞬間、今までずっと気づかぬふりして溜めていた体への疲れがどっと襲ってきた
そのため崩れるように車に乗った
「おい、大丈夫か!」
心配してくる里見忍
それさえも鬱陶しく感じる
『俺に構うな。早く家に帰らせろ』
何もかもにイライラしてくる
再び雲雀の運転で家へと帰る
「相当焦っているな」
面白そうにあたしをルームミラーで見ている
『なら、急げ』
ボスの雲雀に対して敬語を使わないあたしに驚く里見忍