零度の華 Ⅰ
どうやら、あたしはバケモノの代名詞であり、完璧で近づいてはいけない存在らしい
「零(ゼロ)、到着が随分早いじゃないか」
『フッ。楽しみ過ぎて、ここの前で電話したからな』
「何故、俺達がここにいると分かった?俺は誰かに行き先を告げた覚えはないぞ」
『誰にも聞いてねぇよ。俺は何年、お前と一緒にいると思っているんだ。予想なんて容易にできたよ』
あたしは近くにあったイスに座り、足を組む
亜紀はドア付近であたし達を見ている
『驚いたが、何故、お前がSQUELETTE(スクレット)を殺すのに躊躇しているのか分かった』
沙也加の方に視線をを向けると、ニッコリと笑って見せる
あたしと対照的な沙也加は恐怖している
『姉の幸せの為に頭を働かせるなんて、姉思いのいい弟じゃねぇか。なぁ、雲雀。やっぱりお前は変わらない』
「俺はお前に会って、随分変わったと思うがな」
否、何も変わってない