零度の華 Ⅰ
想像創者(そうぞうそうしゃ)~像(つく)る者、創られる者~
朝、目覚めると水を飲むために台所へ向かう
ペットボトルを片手にとり、水を喉へ流していく
その時、玄関のドアが開く
あたしは台所に隠れ、ソイツがこちらへ来るのを音を立てず待つ
あちらもあたしに気付かれぬようにと忍び足で向かって来る
リビングに入り、あたしが隠れる台所付近で寝室を目にした
目指す場所へと足を進めるために一歩を出した時……
『動くな』
指で銃の形をつくり、相手の後頭部を突く
『バーン』
と、ふざけて銃を撃つマネをしてみた
案の定、雲雀は眉間にシワをよせてあたしを見ている
あたしは呑気に、雲雀の横を通りすぎペットボトル片手にソファーに腰を下ろす
『朝っぱらから何の用だ?あたしを殺しに来たか?』
ペットボトルの水を飲むとそれをテーブルへと置く
「殺せたらよかったがな」
『残念だったな』
そこで会話が途切れた