零度の華 Ⅰ
ゾッとしたと同時に笑いも込み上げてきた
あたしのことをここまで読まれたのは初めてだ
これは相当な期待を持てそうだな
『お前の読みは当たってるよ。なら、分かってるはずだ。あたしが名を名乗らないとな。自分で調べてくれ。でも、歳だけは教えてやる。今年17歳だ』
亜紀を見ると驚いている
やはり、あたしは学生のような歳に見られないみたいだな
しかし今日は、亜紀に合わせて23歳ぐらいの服装やメイクをした
「驚きました。まだ、子供だったんですね。私と同じくらいかと思いました」
亜紀が23歳に対して、あたしは17歳
6歳も離れていて同じくらいと言われると少し複雑な気持ちだ
変装は成功ということで終わらせよう
それより、あたしは子供じゃない
『子供扱いすんな。もう大人だ。……他に聞きたいことは?』
「私はMIUNIT(ミニュイ)に入らなくていいのですか?」
『お前の自由だ』