零度の華 Ⅰ
外は真っ黒に焦げているのが見えるも中の様子は良く見えない
今日は朝から邪魔が入ったからニュースを見ていない
だから、確認のために来たのだが収穫なしか
帰りながら携帯電話でニュースになってないか調べた
すると、すぐ出て来た
建物の中から何かが発見されたが、何なのか不明
火元も分からず警察が詳しく調査中とのこと
人だと分かったとしても身元が分からなければ調べようがない
犯行に殺意があるとしても犯人の特定は困難
あたしに辿り着くこともできないが、世間からは零(ゼロ)なんじゃないかと言われるだろう
大きな事件=零(ゼロ)という方程式が出来上がっているから全てあたしがやったと思われている
やってもいないことをあたしだと言われては、こちらも腹立たしくて殺しそうになる時がある
あたしはあたしがやったとわざわざカードを残しているというのに
そんなことを想いながら家路へと歩いて行った