零度の華 Ⅰ
あたしは烏(クロウ)の運転によりアジトまで送ってもらうと、家まで歩いて帰る
家に入るとベットに横になる
ここ最近、寝れてなかったから眠りについた
誰かの邪魔が入らぬようにして
起きると日付が変わっていて朝を迎えていた
テレビの電源をつけるとそこには、昨日の零(ゼロ)の放送についての話題が取り上げられている
<あれは、ただの異常者だ。人間が殺し屋を創り上げたなんて馬鹿馬鹿しい>
<全部でたらめに過ぎません。信憑性なんてどこにもありませんからね>
あたしは冷蔵庫から水を取り出しそれを飲む
飲み終えると、残っている分は再び冷蔵庫へと戻す
何も知らない、たかが評論家や俳優、コメンテーターが言いたいように言ってくれる
こうなることは想定内だし、ハナから何かが大きく変わるとは思ってない
そう思い、テレビを消そうとしたところに面白いニュースが飛び込んできた
それは、零(ゼロ)を信仰する者が現れたとのこと
1人や2人ではなく、1つの集団を作るほどまで人数がいるらしい