零度の華 Ⅰ
あたしは烏(クロウ)に12時にテレビをつけるようメールを送った
その後、シャワーを浴びスッキリとしたところで着替える
12時までまだ時間がある、さっさとやる事を終わらせておこう
鍵を持ち、自分の家を出て隣の家の鍵を開ける
勝手に入り、勝手に中へと上がった
シックな感じになっているこの家は雲雀の家だ
「来たか」
どうやらここにあたしが来ることを読んでいたらしい
雲雀はソファーで脚を組んで座っていた
『あたしがここへ来ることが予測できたのなら、何故来たかまで分かっているんだろ?』
自分の家のように堂々と空いているソファーに座る
「昨日の事しかないだろ」
『それだけじゃ三角だが、まぁいい。昨日の事というのは間違ってないからな』
「お前、どちらが上か分かっているのか」
今更ボス面かよ
『失礼しましたー』
心の籠っていない、ふざけたような声で謝るとすごく怒った
あたしは知らない顔で話を続けた