零度の華 Ⅰ
「最初の質問と随分かけ離れてるけど?」
『あたしを怒らせるな。いちいち話を逸らすのはやめろ。気が長い質じゃないんだ』
少しの苛立ちを見せながら、鷹見の向かい側のソファーに座る
「昨日、サメから聞いたんだけど~。もしかして俺のこと何か知ってる?」
鮫島は馬鹿ではなかったみたいだな
でも、あれだけヒントをやって分からないとなるとどうしようもできない
それにしても、鍵を借りる際に翼から何も聞いてないのだろうか?
あいつがあたしのことに関して何も言ってないとなると、情報屋としての口が堅さは本物か
『知っているって言ったら?』
「どんなことを知っているか聞かせてほしいな~」
あたしは台本を読み上げるように、淡々と話した