零度の華 Ⅰ
棒読みに近く、最後だけを強調して言うあたしに怒りを露にする鮫島
「なんだと!!」
言葉とともに胸ぐらを思いっきり鮫島に掴まれた
愛川は声を出して止めるものの、他のメンバーは静かにあたし達2人を見ているだけ
次の瞬間、皆が顔を変えた
『勝負する?』
その一言で場の空気が一層、氷づいたような気がする
気にせず続ける
『綺麗事じゃないなら、お姫様を守れる力はあるんでしょ?あたしが負けたら光華に入ることを諦める。鮫島が負けたら、あたしを光華に迎え入れる。文句ある?』
光華のメンバー全員が鮫島が必ず勝つと負けるわけないと思っているはず