俺を好きになってよ。
どうしたらいいの!?
どうしたら話聞いてくれるんだ!
ええと、ああもう!!
__ガタッ
私が勢いよく椅子から立ち上がったから、3人ともビックリしてるけど、今は気にしてられない。
「私の話…聞いて?」
「わ、わりぃ」
「う、うん!聞くよ!」
「ねぇ、何の話?」
南よ。
もう少し危機感をもて。
お前が関わってんだよ!!
「昨日さ先生に頼まれた仕事してたじゃない?そしたら南と帰る時間が被っただけで!外も暗いから一緒に帰ってただけなの!」
あ、あんだーすたん?
嘘はついてない。
本当の事だから。
お願いだ。
理解してくれ!
2人はやっと納得してくれたようでお互い顔を合わせた。
「なんだ、そういう事なら最初っから言ってくれればいいのに」
いや、アンタらが私の話聞いてくれなかったんじゃないか。
あたしの体力0になるところだったよ。
これで一件落着。
と思ったのもつかの間。
「え?俺ら付き合ってるけど?」
………は?
南、ニコニコ。
私、あんぐり。
2人もあんぐり。
そしてクラスの皆もあんぐり。
ちょっ、はっ
何言ってんのおおおおぉぉ!?
ちょっと待って、これは予想外なんだけど!
どうなってんの、これ!
み、南さーん?
私そんなの聞いてないんだけど!?
公開処刑ですかぁぁぁ!?
「あ、あの、南…?」
すると南が耳打ちしてきた。
「大丈夫、任せて?」
「任せるって、何を?」
はっ!
もしかしてさっきのは嘘って言ってくれるんじゃ…
「実はさー、俺ら付き合ってるんだー!皆に言ってなくてごめんね!」
いや、は?
あんた、なんて事言ってくれてんだよ!!
皆見てみ!?
笑顔で応援するー!とか言ってる奴の他に、
不満げな女子もいるんだからね!?
私、女の子の敵になっちゃうんですけど!?
まって、もう、頭パンク……
「ちょ、りっちゃん!?」
皆が慌てた顔してたけど気にしてられない。
ダメだ…意識が…。
私はそのまま意識を手放した。