俺を好きになってよ。

目を覚ましたら保健室のベットにいた。

そうだ、私倒れたんだっけ。
そういえば朝から体調悪かったな…。

体を起こした時、カーテンが開いた。

「りっちゃん、大丈夫?」

「お陰様でアンタのせいで不調だっつーの」

本当アンタ何してくれてんのさ。
でも、南もやりすぎたのか、しょんぼりしている。

う、耳が見える…。
犬…南が犬に見えてしょうがない。

ああ、私目までおかしくなったのか…。

「ごめんね、りっちゃん、こんな事になるはずじゃなかったよね…」

「ええ、南があんな事言うから頭おかしくなったのかと思ったよ」

「あはは、本当酷いなー…でも本当ごめん」

「もーいいよ。どうせ、その場の雰囲気変えようとしてただけでしょ?南らしいやり方だなって」

今から教室に戻って、皆に誤解を解いた方がいいな………

「それでさ、このまま付き合ってるって設定にする?」

「…はい?」

いや、意味がわからないから。
私と南が付き合ってる?
そして、そういう設定?

どういう事?

「いやー、このまま付き合ってるってしといてあいつら2人に接近する的な?」

「分かったようで分からないんですけど」

南がわかりやすく例を例えて説明してくれた。

例えば、私と南、よっしーと麻衣子で話してたとする。
そしたら、いつもよりかは私はよっしーと話す機会も多くなるし、南も麻衣子と話せる。

つまり、2人が2人といる時間が多くなるって訳か。


なるほど。
でも、そんな事しなくてもいいのに。

「それだったらわかりやすいじゃん?明らからに好きだなって思われちゃうじゃん」

まぁ、そうだけど。


「てことで!秘密の作戦!頑張ろー!ファイオー!」

「ふぁいおー…」

大丈夫なのか?
これで。

でもよっしーに振り向いてもらうためにも!
頑張ってみます!!




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