俺を好きになってよ。
何このタイミング…。
この道はまだ学校から少し離れただけで、だから生徒が通っていてもおかしくない。
でも、よりによって先輩が通るなんて……。
「…ごめんなさい、聞くつもりはなかったの…でも、聞こえちゃって…」
聞こえてたんだ…。
でも、もう関係ない。
「大丈夫ですよ、御守先輩。別に本当の事なんで」
「…っ、りっちゃ、」
「私達は明日から"友達"に戻るだけです。…私はここで失礼します」
後ろから南の声がしたけど走った。
御守先輩はどんな顔しているのだろう。
多分笑ってるだろう。
悔しい。ただただ悔しい。
なんて惨めなんだろう。
なんて情けないんだろう。
あの言葉を言った時、ちゃんと笑えてたかな。
南が機嫌悪くならないような言葉を並べれたかな。
もう、わかんないや。