俺を好きになってよ。
ていうか、私はコイツになんて事を話してんだか…!
思い出すと馬鹿馬鹿しく思えてきた。
空気もなんか重かったし、帰ろうと男に背中を向けた時、彼が口を開いた。
「ありがとね」
「へ…?何が?」
思わず彼に向き直る。
「目、覚めたわ。だから、ありがとう」
「……別に」
嘘くさ、と思いながらも彼の言葉を受け取る。
コイツも案外根はイイヤツなのかもな…と思ったのが間違いだった。
「ねぇ、かわい子ちゃん、名前と連絡先教えてよ!」
「アンタ学習能力ある?」
これが南との出会い。
後から気づいたけど、よっしー達と同じクラスだったとか。