俺を好きになってよ。
食事も終わり、少し不貞腐れた渚月はお風呂に向かった。後で大好きなリンゴでも剥いてやるか!
おば様たち2人は女子会っぽく盛り上がっていた。
さてと、食器でも洗いますかね。
「凛月、手伝うよ!」
「え、いいよ!お客様に洗わせるなんて!」
「いいの、いいの!それに、オレも使ったからさ」
そう言ってゆうちゃんはスポンジに洗剤をつける。
そして、手際よくスポンジで食器を洗い、水ですすいでいく。
「ゆうちゃん…いいお嫁さんになりそう…!!」
「ははっ、それを言うならいい旦那さんって言って欲しいな〜!女じゃないから!」
「あ、ごめんごめん!!」
家事もできる男の人っていいよね〜!!しかも、このカッコカワイイ男子!!
私は手伝いながらチラリとゆうちゃんの横顔を見る。
小さい頃の面影はほとんど無くて、あるっていったら笑う時、エクボができて天使みたいなところは変わらない。
でもそれ以外は本当に成長している。
背も私よりぐんっと伸びてるし、顔も大人びている。それに、声も小さい頃みたく高い声じゃなくて落ち着く、低い声になっていた。
しばらく会ってないとこんなにも変わるんだ…。それに比べて私ときたら…。
「ねぇ、ゆうちゃん、私って前と比べて変わってる?」
「え?…んー、そうだなー…。…んー…」
「も、もういい!!ないんでしょ!!」
ちょっとはお世辞でも変わったって言って欲しかった!!
まぁ、変わってないのは本当だけど!!
するとゆうちゃんはくすくす笑い、
「嘘だよ。凛月は、昔よりも大人びていて可愛らしくなったよ。抱きしめたくなるな〜
」
「な、何言ってんのよ!バカ!」
「冗談がきかないのは昔から変わらないな〜!」
この男は〜!!昔は私の後ろをついて歩いてて、泣き虫だったくせに今では生意気になって〜!!