俺を好きになってよ。


"俺が守るから"

ゆうちゃんの言葉とアイツの言葉が重なる。

何今思い出してんの、私…!

もう忘れるんだ!

とりあえず、この状況を何とかしないと!

おば様たちは女子トークに夢中でこちらには気づいてないからいいけど、目の前にはゆうちゃんの顔が!!近い!!!


「ゆ、ゆうちゃん!ほら、食器洗お!?」

「…凛月、キスしよっか…」

「…っ!?何言って…っ!!」

「オレ…凛月の事好きなんだ。昔からずっと…今も変わらない」

真剣な目でゆうちゃんが見つめてくる。不覚にもドキッとしてしまう。
というか、この状況もすでに心臓がやばいんですけど!!

「ゆうちゃんが私を好き…?」

「そうだよ。凛月を忘れたことなんか一度もないよ。…一瞬誰か分かんなかったけど」

おい、一度もを取り消せ。

「でもオレは…凛月を幸せにしたい。凛月の隣にいたいっておもってるよ」

「ゆうちゃん…っ、わ、分かったから…!離れてっ!」

どんどん近づいてくる顔を見ることが出来なくなって目をつぶる。

私、このままゆうちゃんとキっ、キっ、キスしちゃうの!?













「あだっ!!」

ゆうちゃんにデコピンされて間抜けな声がでた。


「ふふ、凛月の焦った顔可愛くてついイタズラしちゃった」

「んなっ…!!」

コイツ!!

私も仕返しにデコピンをくらわしたけど、ビクともしなかった。


キスはしなかったとはいえ、告白も冗談なのかな…


「好きってことは本当だよ。いきなり言われても困るよね。だから返事はゆっくりでいいよ」

「う、うん!」


それから、食器を洗い終わり、ゆうちゃんと京子さんは帰ってった。


明日からゆうちゃんと学校に行く。待ち合わせ場所は私の家。

近くで待ち合わせすればいいのにって言ったら、凛月が面倒くさくないようにって言われて私の家に。


自分の部屋に戻りさっきの事を思い出す。

「ゆうちゃん…あんなに力あるんだ…」

あの時はびっくりしたけど分かった。成長すると力も強くなるんだなーって。

男の人って思った。


それに…

「私が好きとか…」

思い出すだけで顔が熱くなったのがわかる。



明日どんな顔で会えばいいか分かんなくなるよ〜!!!


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