俺を好きになってよ。
俺じゃダメ…?
その日の夜、私は夢を見た。
目を開けると御守先輩と南が手をつないでこちらを見ていた。
「日高さん、今の気分どう?」
クスクスと嘲笑いながらこちらに向かって話す先輩。
言い返そうと口を動かすけれど声が出なかった。
すると今度は南が口を開く。
「りっちゃん……日高さん。俺達付き合ってるから。これから話しかけないでね」
日高さん。そう呼ばれて胸が痛んだ。まるで、ただのクラスメイトになってしまったように。
2人と私の距離はどんどん遠くなっていく。
南!!行かないで!!
そう言いたいのに彼には届かない。
行っちゃやだよ…。
南……