俺を好きになってよ。
(南side)
昨日、俺はりっちゃんと佐伯のキスシーンを見てしまって嫉妬していた。
女がいるのに何してんだ俺…。しかもそれで仮病使って帰るとか…。
なんて言ってるけど、まさか今日ホントに熱出して休むとはな…。
奈那からLINEが来てたけど返事する気にもならなかった。
「だりぃ…」
親は仕事行ってるし、とりあえず食べるもんを…
だるい体を起こしリビングに向かう。
冷蔵庫を開けると空っぽ。
「はぁ…」
頭痛が酷く、だるかった俺はその場に倒れ込んだ。
やば…頭クラクラする…。
──ピンポーン
インターホンが鳴るけど起き上がる体力も無い俺はその音を聞くだけ。
どうせ勧誘だろ…。
でもインターホンは何回も鳴っていてうんざりしていた時、扉が開いた。
誰だ…?父さんかな…。
「……っ!南っ!?」
「あれ……何で…」
何で君が………。
そこで俺の意識は飛んだ。