俺を好きになってよ。
はぁ…。余計に疲れてきたよ。
しかも今日は渚月が遊びに行くって言ってて家事は私がやらなきゃいけないし…。あ、バイトもあるな〜。
最近、家にいても暇だなーって思い始めてシフトを増やしてもらった。
喫茶店で働いてるけど、これが結構人気の店で仕事は大変。
バイトと家事と学校とで私の体はロボットみたいにガチガチになりそう…。
何気に忙しいんだよね…。
こんなことならシフト増やさなくてよかったわ…。自業自得。
それもあるけど、やっぱり気にしてしまう。
南の事。それと、
『オレじゃ…ダメかな…?』
ゆうちゃんからのキス。
あれには本当にびっくりした。
そうだ…返事…。
ちゃんと考えなきゃ…。
「…りっちゃん、クマできてる」
「え、本当!?…最悪ー」
「寝不足なの?」
「まぁ…。バイトも家事もしなきゃだし…」
「…エラいねーりっちゃんって…」
そうかな?
最初は大変だったけどもう慣れちゃったや。
最近はハード過ぎるけど…。
「いいお嫁さんになりそうー」
「そう?やった!」
南に褒められて元気でたかも。
「そんなりっちゃんに、はい。あげる!」
「…何これ」
渡されたのはパッケージにパンダ…?
「クマをなおすシールみたいなやつ!あげるー」
「あ、ありがとう…」
明らかに女の子らしいやつをなぜ君が持ってる。って思ったけど聞かないでおこう。
「じゃあ、今から貼ろう!」
「えぇ?いいよ。家で…」
「はい、顔動かさないでー!」
「……っ!」
家でじっくりやろうとしたけど、南が貼ろうとしてる。
というか…ち、近すぎる!!!!
キスする距離なんですけど!!!!!
…あ、南って肌綺麗だな…。顔のパーツ整いすぎだろ…。
女子顔負けだよ…。私が男子だったら惚れてる。
これで性格がよかったらね!!!!!
南が目の下にシールを貼ってくれている間、私の心臓の音がうるさい。
聞こえそうでやばい…!
「…そういえばさ」
南の吐息が肌にかかるかかからないかの距離で南が口を開いた。