俺を好きになってよ。
小学校の頃。
私はクラスの子と楽しく話していたし、もちろん遊んだりした。
でもある日。
忘れ物を取りに教室に入ろうとしたけどやめた。
クラスの…中がいい友達が話していたから。
入ればよかったけど、入れる雰囲気じゃなかった。
好奇心には勝てなくて、その場で耳をすませていた。
でも聞くべき話じゃなかった。
『ねぇねぇ、凛月ちゃんって面倒くさくない?』
『あっ!分かる〜!いい子ぶってるよね!自分は悪いことはしませんって!』
『そうそう!先生に好かれたいのか分かんないけど、皆のために動くよね!』
『出しゃばりすぎー!』
えっ皆のために動こうとするのはダメなことなの…?
先生に好かれたいなんて思ったことないし、ただいけない事は注意しただけなのに。
お花が枯れていて可哀想だから水をあげただけなのに。
それは全部いけないことなの…?
それからその子達といるのが辛くなって一人でいるようになった。
でもいつも隣にいたのは弱虫なゆうちゃん。
ゆうちゃんは周りの男子より背が小さくてよくからかわれていた。
私はそれを見過ごすわけにはいかなかった。
だから、ゆうちゃんをからかう男子から守っていた。
それを見ていた女の子たちはこう言う。
"男の子好きだよね、凛月ちゃんって"