俺を好きになってよ。
私本当に南と付き合えてるんだよね?
夢じゃないよね?
ホッぺ引っ張ってみると痛い。
「…夢じゃない…」
「夢じゃないよ…?」
「どうしよう、麻衣子!私死んじゃう!」
「何で!?」
「幸せ過ぎて死んじゃう!!」
「まいはりっちゃんが可愛くて死にそう!!」
だって…実らない恋だったのに…付き合えるなんて。
じゃあこれからは…
彼氏と彼女。
カレカノになったら色々……
色々……
「身が持たない!!」
「何がもたないのー?」
首に腕をまわして私の顔を覗いてくる南。
その仕草に心臓が跳ねる。
まって、近すぎる…っ!!
「りっちゃん顔赤いよ?」
「そ、そんなことない!!」
「俺…りっちゃんが思ってることわかるよ?」
「へっ!」
う、嘘!私また声に出して__
「お腹すきすぎて帰りたいんでしょ!!」
「はい?」
「だってさっきから難しい顔したりニコニコしてるから!」
いや、そうだけど。
それでお腹すいてると思ったのか。
南が馬鹿でよかった。