俺を好きになってよ。
私達は保健室に着いてもお互い無言だった。
生憎、先生がいなかったため、南が手当をしてくれた。
「…っ」
「こら、じっとしてて」
湿布ってこんなにひんやりしてたっけ…。
「…ここも怪我してるじゃん」
あれ…ホントだ…。
言われるまで気づかなかったけど、膝が擦りむいていた。
いつ擦りむいたんだろう…?
南が消毒液を傷口に垂らして素早く拭いて絆創膏を貼ってくれた。
「…あ、ありがとう」
「……ん」
再び沈黙。
な、なんだこの雰囲気は。
いつもの南だったら明るいのに。
今はなんか……あれ……
「もしかして…怒ってる…?」