俺を好きになってよ。
「何ですか」
「何って…南の応援をしにきたのよ」
ここで応援しなくてもいいのにこの人はわざわざここにきた。
今度は何されるか分かんないから、身構えていた。
「…私、あの時の事許してませんから」
「あの時の…?ああ、あんな事もあったわねぇ…。でもやったのは蔵元よ」
「指示したのはあなたでしょ」
確かに実行したのはあの男だ。
でも、やれと言ったのはこの人。
「…りっちゃん…?」
何が起きてるのって顔の麻衣子。
あの事件のことは麻衣子に言ってない。
心配かけたくないから。
「いや、これは…」
麻衣子もいたのにこんな話になるなんて…
「りっちゃん…まい、飲み物買ってくるけど…。オレンジでいいよね?」
「麻衣子…ありがとう…」
麻衣子も気になると思う。だけど聞かないのは、今もこうやって飲み物を買いに行くのは麻衣子なにりの優しさなんだと思う。