春の遠吠え




僕は、君の手を取ったんだったね。


そして取り囲んでいた男達を尻目に


足早にその場を後にした。


その時の僕と言ったら、


君に聞こえるんじゃないかってくらい


心臓は走っていたし、


君の手が痛いんじゃないかってくらい


強い力で手を握っていたし、


何より、手汗がひどかったね…。


思い出すとね、


やっぱり…かっこ悪い出会い方だった。


もっとかっこよく、


僕の方から助けてあげられたら


どんなによかっただろう


って今でも思うよ。





< 7 / 7 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop