秘密の陰陽師 【弐】
第肆章

「さすがに暑いね」





「あぁもう夏本番だな」






私たちはそんな会話をする






8月がすぐそこまで近づいているせいか
肌にまとわりつく嫌な暑さが私達を覆う






「ところで来週の花火大会の
髪とか着付けとか、
俺ん家でやってもらえば?」






舜がふとそう言う





「えっでも悪いよ…」







「大丈夫だ。
どうせお前の家に迎えに行くつもりだったし。俺の家でやってくれた方がいい。
それに着付けも髪も
俺の家の使いのものがしてくれるはずだ。」








うーん…悪いなぁ…
でも舜がそう言ってくれるなら







「じゃあお願いしようかな?」






「あぁそうしろ」






ちょっとホッとした
着付けとかは一応習ったんだけど
自信がなかったんだよね







順調に見回りを続けている時








---ビリッ






指先に妖気が走る


< 125 / 336 >

この作品をシェア

pagetop