秘密の陰陽師 【弐】
第肆章
「さすがに暑いね」
「あぁもう夏本番だな」
私たちはそんな会話をする
8月がすぐそこまで近づいているせいか
肌にまとわりつく嫌な暑さが私達を覆う
「ところで来週の花火大会の
髪とか着付けとか、
俺ん家でやってもらえば?」
舜がふとそう言う
「えっでも悪いよ…」
「大丈夫だ。
どうせお前の家に迎えに行くつもりだったし。俺の家でやってくれた方がいい。
それに着付けも髪も
俺の家の使いのものがしてくれるはずだ。」
うーん…悪いなぁ…
でも舜がそう言ってくれるなら
「じゃあお願いしようかな?」
「あぁそうしろ」
ちょっとホッとした
着付けとかは一応習ったんだけど
自信がなかったんだよね
順調に見回りを続けている時
---ビリッ
指先に妖気が走る