秘密の陰陽師 【弐】
ドクドクと心臓がうるさい
なんで…
私は少し恐怖を覚えた
私を陰陽師なんて見抜けるのは
舜のような強力な力を持つ陰陽師の人間か
それと同じ力をもつ者だけだから…
「なっ…なに…言ってるの…」
声が震える
「葵ちゃん陰陽師やろ?
嘘ついてもあかんで俺にはわかるんや」
何者であろうと
私の正体をバラすわけにはいかない
「ちっちが…」
どうしよう…
うまく言葉が出てこない
「なぁ答えてや?」
そう言ってじりじりと近づいて来る瀬戸君
私はギュッと目を瞑った
その時 ──────