秘密の陰陽師 【弐】



私たちは今起きている物事が壮大すぎてもうついていく事ができなかった



「俺、鼻はようきくほうやねん。
あんたら2人を見つけた瞬間、すぐに陰陽師やて分かった。必死であんたら2人の学校を探したんや。それでつい最近見つけた。

なんせ俺は他の人間との関わり方を知らんもんやから葵ちゃんには怖い思いさせてしもたみたいで…ほんまかんにんな」




彼はそう言って肩を下げる








あぁ。そうか…この人はただ






友達が欲しかっただけなんだ





強すぎる力を持つあまり
遊びたい年頃にもろくに遊べず





隠すように育てられてきた





きっと辛くて苦しかったはず





そんな不器用な彼が
必死に私たちと友達になろうと
考えていたんだ






妖使いの血族とか…
最後の子だとか
そんな難しいことは考えなくていい




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