秘密の陰陽師 【弐】
「何年お前の兄貴をしてると思ってんだ?」
兄貴がそう言った
「あの時のお前の焦った表情。
隠しているようだが俺には分かるよ。
知り合い以外に考えられねぇ」
さすがだよ俺の兄貴
でも…これだけは絶対に言えないんだ
俺は拓海を守ると決めたんだから
「は?しらねぇよそんな奴。
て言うか要件はそれだけか?
ならさっさと帰れよ」
俺は不安をかき消すように
苛立った言葉を兄貴に投げつけた