秘密の陰陽師 【弐】
その日から今日で10日目
葵が眠り続けて25日が経つ
俺たちはあの日から毎日
学校が終わるとすぐ葵の病室に向かう
「舜…っ」
「舜!」
「舜〜」
「舜」
俺は夢を見た
恥ずかしそうに俺の名前を呼ぶ葵
怒った顔で俺の名前を呼ぶ葵
嬉しそうに俺の名前を呼ぶ葵
涙を我慢した顔で俺の名前を呼ぶ葵
気づけば俺の目からは
涙が流れていた
なぁ葵…いつまで眠ってるんだよ
俺と拓海はお前に話したいことが
山ほどあるんだ
早く…目を覚ましてくれ…
"舜何泣いてるの?
私はいつでも舜のそばにいるよ?"
ふとそんな声が聞こえた気がしたんだ