秘密の陰陽師 【弐】
今日も授業が終わり、拓海と病院を目指して歩く
「なぁなぁ舜。
俺な?今日、葵の声が聞こえた気がしたんや」
病院に向かう途中拓海がそう言った
──────ドキッ
心臓が波打つのが分かる
「おれ…もだ」
「あはは。なんや俺らよっぽど葵不足みたいやな?」
そう言って笑う拓海
あぁそうだ…俺はもう葵がいないとダメみたいだ
食べ物は味がしないし、夜だってろくに眠れない。目を瞑ればいつだってお前の笑った顔が浮かぶんだ。