24歳、恋愛処女
肘枕をすると、ゆっくりと髪を撫でてくる。
それだけでなぜかとても幸せで、心地いい眠りへと沈んでいった。


 
目を開けると私の顔を見つめてる、幸せそうな顔が見えた。

「おはよう、彩夏」

「……おはようございます」

ああ、そうか。
昨日、私。

意識がはっきりしてくるにつれて、昨晩のことが思い出されて今更ながら恥ずかしくなった。

「朝ごはん、食べる?
すぐにできるけど」

「あ、はい。
お願いします」

「ちょっと待ってて」

ちゅっ、唇がふれて、真人さんは寝室を出ていった。
ばたん、ドアが閉まると枕に倒れ込み、顔をうずめる。

どんな顔していいのかわからない。
真人さんは普通っぽい顔してたけど。
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