24歳、恋愛処女
着替えて準備をすると、今日も休みの真人さんは私を家に送る前に病院に連れて行った。

……いや、さすがにそうじゃないよ?

お祖母さんのお見舞い。

「満智(まち)さん。
僕のお嫁さん、連れてきたよ」

「二村彩夏です。
初めまして」

「あらー、それはよかったわね」

嬉しそうに笑うお祖母さんは、どことなく真人さんに似ている。
ほくろのある目元、とか。

「式はまだ先だし、曾孫だって抱かせてあげるから、まだまだ元気でいてもらわないと困るよ」

「そう。
じゃあ、早く元気にならなくっちゃ」

楽しそうに話してるふたりの邪魔をしないように、持ってきた花を花瓶に生けに行く。

……ふふっ。
真人さん、とっても嬉しそう。
話してたとおり、おばあちゃん子なんだ。
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