24歳、恋愛処女
真人さんが好きだからそういう関係になったとはいえ、約束を破ってしまったのは事実。

「その、私からちゃんと話し、ます」

「彩夏?」

「ちゃんと私から、理央にお断りを云うの、で」

俯いて、堅く小さくなってしまった私の手を、真人さんが握ってくれる。

「わかった。
無理そうなときは云って。
僕から話すから」

「はい」

怖い、けど、約束を破ったのは私だ。
ちゃんと、謝らないと……。
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