24歳、恋愛処女
エピローグ
ホテルの中。
進んだ、廊下の先。
控え室のドアを開けると理央が待っていた。
「彩夏ちゃん」
白タキシードで幸せそうに笑う理央に、私も笑い返す。
「とうとう今日だね」
「ああ」
そっと理央の手が私のおなかを撫で、そのうえから自分の手を添えた。
「俺ももうすぐ叔父さんか」
「だね」
苦笑いの理央に、おかしくて笑いが漏れる。
一年ほど前、私は……真人さんと結婚した。
そのすぐあとにお祖母さんが亡くなり、私の花嫁姿を見せられたことが最後の孝行になったと真人さんは笑っていた。
そんな真人さんが悲しくて抱きしめたら、初めて涙を流して泣いて。
ただただ愛おしくて、ずっとこれからも傍にいたい、そう思ったことを覚えてる。
「俺さ、ほんとは彩夏ちゃんが兄さんを好きなこと、知ってたんだ」
「え?」
進んだ、廊下の先。
控え室のドアを開けると理央が待っていた。
「彩夏ちゃん」
白タキシードで幸せそうに笑う理央に、私も笑い返す。
「とうとう今日だね」
「ああ」
そっと理央の手が私のおなかを撫で、そのうえから自分の手を添えた。
「俺ももうすぐ叔父さんか」
「だね」
苦笑いの理央に、おかしくて笑いが漏れる。
一年ほど前、私は……真人さんと結婚した。
そのすぐあとにお祖母さんが亡くなり、私の花嫁姿を見せられたことが最後の孝行になったと真人さんは笑っていた。
そんな真人さんが悲しくて抱きしめたら、初めて涙を流して泣いて。
ただただ愛おしくて、ずっとこれからも傍にいたい、そう思ったことを覚えてる。
「俺さ、ほんとは彩夏ちゃんが兄さんを好きなこと、知ってたんだ」
「え?」